キトサン × 脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K) 大きな影響なし(ヒトデータあり)
要約
キトサンは腸で脂肪と結びつくため、脂肪と一緒に吸収される脂溶性ビタミンが減るのではないかと心配されてきました。ヒト試験では、その心配は少なくとも短期間では裏づけられていません。キトサン4.5gまたは6.75gを1日量として8週間続けた試験(65人)では、ビタミンA・E・D(血液中の25-ヒドロキシビタミンDとして測定)の濃度に差は出ませんでした。別の4週間の試験でもビタミンA・D・Eに差はなく、ビタミンKはむしろキトサン群で上がっていました。ただし期間は最長8週間までで、年単位の長期使用でどうなるかは分かりません。ワルファリンとの症例報告(別の記録で説明しています)はビタミンKの話と矛盾するように見えますが、あちらは1件の症例にもとづく推測を含む話で、ビタミンKの血中濃度が下がったことが示されたわけではありません。
あわせて確認:キトサン × ワルファリン(商品名: ワーファリン)
ヒトでのエビデンス
あり(無作為化比較試験2件で、8週間までの範囲では影響なし)
根拠
Tapola NS, et al. J Am Coll Nutr. 2008;27(1):22-30(PMID: 18460478): 65人、キトサン4.5g/日・6.75g/日・グルコマンナン・プラセボの8週間単盲検試験。ビタミンA・E・25-ヒドロキシビタミンD、カロテン類に群間差なし。Pittler MH, et al. Eur J Clin Nutr. 1999;53(5):379-381(PMID: 10369493): 34人の二重盲検試験で、4週間ではビタミンA・D・E・βカロテンに有意差なし、ビタミンKはキトサン群で有意に上昇。
- 最終確認日
- 2026-10-31
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
試験量は1日4.5〜6.75gと、市販の常用量より多めの条件でも変化がなかった。期間は4〜8週間。
ふだんの量では
ふだんの量(1日数百mg〜数g)・短期間では、脂溶性ビタミンが目に見えて減る話ではないと考えられます。長期・大量の使用ではデータがないため断定はしません。