マルチビタミン × メトトレキサート 注意(ヒトデータあり)
要約
葉酸を含む製品は、メトトレキサートの作用と関係します。メトトレキサートは葉酸のはたらきを抑えることで効く薬で、関節リウマチの治療では、副作用(吐き気や肝臓の数値の上昇)を減らす目的で、あえて葉酸が処方されることもあります。ヒトの試験をまとめた解析では、少量の葉酸で副作用が減り、関節リウマチへの効果は有意には下がりませんでした。製品によって含まれる成分と量が大きく異なり、葉酸を含まない製品にはこの話は当てはまりません。自己判断で足したりやめたりせず、使っている製品を主治医と共有してください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
ヒトでの系統的レビューあり(関節リウマチ・低用量メトトレキサート)
根拠
Shea B, Swinden MV, Tanjong Ghogomu E ら. Folic acid and folinic acid for reducing side effects in patients receiving methotrexate for rheumatoid arthritis. Cochrane Database Syst Rev. 2013;(5):CD000951. PMID: 23728635(無作為化試験6件・624人の解析。葉酸・フォリン酸の少量補給で消化器副作用の相対リスク0.74、肝酵素上昇の相対リスク0.23、中止率も低下。疾患活動性への有意な悪化はなかった)。高用量の葉酸が抗がん剤としてのメトトレキサートの効果とぶつかる可能性は別途議論があり、がん治療中の扱いは主治医の指示が優先される。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
解析対象の試験条件: 関節リウマチ、メトトレキサート25mg/週以下、葉酸は開始量として週7mg以下(1日あたり約1mg以下)
ふだんの量では
製品によって含まれる成分と量が大きく異なる。市販マルチビタミンの葉酸は400µg(0.4mg)前後の製品が多く、試験の用量範囲(〜1mg/日)と重なる製品もあるため、「少しだから無関係」とは言い切れない