ムクナ × レボドパ(商品名: ネオドパストン等) 注意(ヒトデータあり)
要約
【海外限定】日本ではサプリメントとして販売されておらず、個人輸入の海外製品で使われる成分です。ムクナの種子にはレボドパ(パーキンソン病の薬の成分そのもの)が含まれます。そのため、レボドパ製剤と一緒に取ると、レボドパの合計量が意図せず増えます。市販サプリ16製品を測った研究では、1回分のレボドパ量が2〜241mgと幅が大きく、処方薬1錠分(100〜250mg)に届く製品もありました。そのため、効きすぎによるジスキネジア(勝手に体が動く)、吐き気、幻覚などが出るおそれがあります。自己判断で処方薬を減らしたりムクナで置き換えたりせず、使う場合は必ず処方医に伝えてください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(ヒト試験・症例報告)
根拠
Katzenschlager R et al. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 2004;75:1672-7. PMID:15548480(パーキンソン病8例、二重盲検クロスオーバー。ムクナ粉末30g単回でレボドパ/カルビドパ200/50mgより発現が速く、オン時間が21.9%長く、血中濃度ピークが110%高くAUCが165.3%大きかった。ジスキネジアの有意な増加なし)。Cilia R et al. Neurology. 2017;89:432-8. PMID:28679598(18例、単回。ムクナはレボドパ/ベンセラジドに対し非劣性)。Cilia R et al. Parkinsonism Relat Disord. 2018;49:60-6. PMID:29352722(14例・16週間の連日摂取では7例(50%)が消化器症状等で中止)。Cohen PA et al. JAMA Neurol. 2022;79:1085-6. PMID:35939305(市販16製品の実測レボドパ量は1回分2〜241mg、1製品は検出されず)。Sohutskay DO et al. J Mov Disord. 2024;17:357-9. PMID:38768952(ムクナサプリの過量使用でドパミン調節障害症候群・幻覚・ジスキネジアを繰り返した症例報告)。いずれもPubMedで実在と内容を確認(2026-11-01)。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
研究の条件: パーキンソン病患者を対象に、焙煎した種子の粉末を単回15〜30g(Katzenschlagerら)、体重1kgあたり12.5〜17.5mg/kg(Ciliaら2017)、または16週間の連日摂取(Ciliaら2018)で、レボドパ製剤と比較した試験が中心です。粉末を水に混ぜて飲む形で、カルビドパ等を含まない条件も含まれます。
ふだんの量では
ふだんの量では: 市販サプリはカプセル等で1回分のレボドパ実測量が2〜241mgと製品差が極端に大きく、表示から実際の量を予測できません(Cohenら2022)。研究の粉末数十gとも形が違い、「研究で効いた量=市販製品で再現できる量」ではありません。用量を固定して書けないこと自体が注意点です。