アブロシチニブ × クロピドグレル硫酸塩(抗血小板薬、商品名: プラビックス) 注意(添付文書)
要約
一緒に使うと、クロピドグレルの効き目が弱くなるおそれがあるため、添付文書の併用注意です。アブロシチニブが酵素CYP2C19(薬を分解・変換する仕組み)の働きを止めるため、クロピドグレルが体内で効く形(活性代謝物)に変わりにくくなり、血液を固まりにくくする働きが弱まるためです。併用禁忌ではありません。なお、米国ではこの薬を始めてから3か月以内の抗血小板薬の併用が禁忌とされていますが、日本の添付文書にその規定はなく、国内での扱いはこの併用注意です。心臓や脳の病気でクロピドグレルを使っている方は、皮膚科の処方医と元の処方医の両方に必ず伝えてください。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(添付文書の併用注意の規定に基づく)
根拠
サイバインコ錠50mg・100mg・200mg(ファイザー)添付文書(2023年7月改訂・第4版)§10.2併用注意にクロピドグレルの行があり、『クロピドグレルの作用が減弱されるおそれがあるので、併用する際には注意すること(本剤がCYP2C19を阻害することにより、クロピドグレルの活性代謝物の血中濃度が低下する)』とされている。国内添文に§10.1併用禁忌としての抗血小板薬の記載はなく、患者向医薬品ガイドでも併用禁忌の薬は示されていない。『投与開始後3か月以内・低用量アスピリン81mg/日以下を除く』という条件は米国添付文書の禁忌規定そのもので国内の規定ではないため、国内の扱いに合わせてバッジを注意(添付文書)に下げ、内容を国内§10.2の記載に書き直した。なお本剤自体には血小板減少の副作用があり、血小板数が50,000/mm3未満になった場合は投与を中止することとされている。
- 最終確認日
- 2026-11-02