アブロシチニブ × セントジョーンズワート ヒトでの直接データなし・機序からの注意
要約
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ。気分を明るくするとされるハーブのサプリメント)は、アブロシチニブを分解する酵素CYP2C19やCYP2C9の働きを強める方向に働くため、アブロシチニブの血中濃度が下がり、アトピー性皮膚炎への効き目が弱くなるおそれがあります。これらの酵素はアブロシチニブの主な消失経路です。サプリメントを使っている場合は処方医・薬剤師に伝えてください。これは機序からの注意で、直接の併用試験があるという意味ではありません。
ヒトでのエビデンス
なし(直接のヒト試験データなし。CYP2C19・CYP2C9が主要な消失経路であることに基づく機序からの注意。リファンピシンでの曝露56%低下という同経路の誘導データが裏付け)
根拠
サイバインコ錠50mg・100mg・200mg(ファイザー)の添付文書(2023年7月改訂・第4版)に基づく。本剤は主にCYP2C19(約53%)とCYP2C9(約30%)で代謝され、CYP3A4(約11%)・CYP2B6(約6%)も関与する(in vitro)。数値は米国添付文書・欧州SmPCの公表値で照合した。 添付文書にセントジョーンズワートの名指しはない。本剤の主要な代謝経路(CYP2C19約53%、CYP2C9約30%)の誘導に該当するため機序バッジの基準に該当すると判断した。第2検証で現行版(2023年7月改訂・第4版)§16.4を確認し、CYP2C19(約53%)・CYP2C9(約30%)が主な代謝酵素であることを確認した。セントジョーンズワートがCYP2C19を誘導することはヒト試験(Wang et al., Clin Pharmacol Ther 2004:オメプラゾールのAUCが約38〜44%低下)で示されている。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認