デノスマブ × 免疫抑制薬 一般的注意
要約
プラリアの標的であるRANKL(骨を壊す細胞を働かせる合図の物質)は、免疫の細胞(活性化したT細胞・B細胞という白血球の仲間)の表面にも出ています。そのため、免疫を抑える薬を使っている人では、重い感染症にかかりやすくなるおそれが考えられます。米国の添付文書では、免疫抑制薬を使っている人や免疫の働きが落ちている人では重篤な感染症のリスクが高まる可能性を考えて使うよう注意されています。発熱、皮膚の赤み・腫れ(蜂巣炎:皮膚の感染症)などの症状が出たら早めに受診してください。これは日本の添付文書で相手が名指しされた注意ではなく、海外添付文書と仕組みからの類推であることを明記します。
ヒトでのエビデンス
なし(免疫抑制薬との併用を直接調べたヒト試験なし。デノスマブ自体の臨床試験で重篤な感染症の発現割合がプラセボよりやや高かったという海外添付文書の集計はある)
根拠
プラリアHI皮下注60mgシリンジ0.5mL(第一三共株式会社)2025年6月改訂・第2版をPMDA電子添文で確認した(プラリア皮下注60mgシリンジと同一成分で、効能・注意の内容は共通。)。 日本の現行添付文書の§10(相互作用)には記載自体がなく、§9でも免疫抑制薬は名指しされていないことを本調査で確認した。一方、米国添付文書(Prolia、Amgen)では、免疫抑制薬併用中または免疫機能が低下した患者では重篤な感染症のリスクが高まるおそれがあるためベネフィットとリスクを検討する旨が警告として記載され、閉経後骨粗鬆症の大規模試験(7,800例超)で非致死性の重篤な感染症がプラセボ群3.3%に対しデノスマブ群4.0%だったことが示されている。以上は海外添付文書とRANKLの免疫細胞への発現という機序からの類推であり、日本の添付文書の名指しではないため一般的注意とした。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認