キトサン × アシクロビル(商品名: ゾビラックス) 注意(ヒトデータあり)
要約
健康な大人12人を対象にした試験で、アシクロビル(帯状疱疹やヘルペスの薬)200mgとキトサンを一緒に飲むと、アシクロビルの吸収が下がりました。キトサン400mgでは吸収量(AUC)が約27%、最高血中濃度が約44%下がり、1000mgでは吸収量が約30%下がって、濃度がピークに達する時間も1時間から2時間に延びました。血中濃度が下がると、ウイルスの増えを抑える効き目が弱くなるおそれがあります。実務の結論として、アシクロビルとキトサンは同時に飲まないでください。公式の決まりはありませんが、安全のため約2時間あけるのが目安です。時間をずらすことで対処できる飲み合わせです。バラシクロビル(体内でアシクロビルに変わる薬)でも同じ注意が考えられますが、そちらには直接の試験はありません。
ヒトでのエビデンス
あり(健康成人12人の比較試験)
根拠
Kubbinga M, et al. Pharm Res. 2015;32(7):2241-2249(PMID: 25609011): 健康成人12人、無作為化3期クロスオーバー試験。アシクロビル200mg単独ではAUC 1402 ng・h/mL、Cmax 373 ng/mL。キトサン塩酸塩400mgの併用でAUC 1017、Cmax 208。1000mgの併用でAUC 982、Cmax 235、Tmaxは1時間から2時間へ延長。腸の粘液とキトサンがアシクロビルを取り込むという機序が、後の研究(García MA, et al. Drug Metab Pharmacokinet. 2023、論文番号100491)で提案されている。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
キトサンは塩酸塩の形で、薬と同時に水に溶かして飲む条件。市販サプリの形(カプセルを食前に飲む等)とは条件が異なる。
ふだんの量では
試験の400〜1000mgは市販製品の1回量と重なる範囲。同時に飲む形がいちばん影響が出る条件と考えられる。