このサイトは、薬の飲み合わせについて、添付文書や論文をもとに確かめた情報をお伝えするものです。あなたの体の状態や、ほかに飲んでいる薬のことまでは分かりません。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。

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ホエイプロテイン × レボドパ製剤(商品名: マドパー、ネオドパストン等) 注意(ヒトデータあり)

要約

レボドパ(パーキンソン病の薬)は、体の中で「大きな中性アミノ酸」というアミノ酸の仲間と同じ運び屋(輸送の仕組み)を使って腸から吸収され、脳へ入ります。ホエイプロテインはこのアミノ酸(ロイシンなど)をまとめて含むため、薬と同じタイミングで飲むと運び屋の取り合いになり、薬の効きが弱くなったり、効き目の波(オン・オフ)が乱れたりするおそれがあります。タンパク質の多い食事と一緒では、レボドパの最高血中濃度が平均で約30%低くなったと総説で整理されています。濃度が下がると、動きにくさなどの症状が抑えにくくなるおそれがあります。実務の結論として、ホエイドリンクはレボドパの服用から時間をずらしてください。レボドパ製剤の海外添付文書や総説では、食事の30分前か、食後1〜2時間あけての服用が目安とされています。時間をずらすことで対処できる飲み合わせです。タンパク質そのものは必要な栄養なので、1日の総量を自己判断で減らさず、配分やタイミングは処方医・管理栄養士に相談してください。

ヒトでのエビデンス

あり(タンパク質食・タンパク質負荷とレボドパのヒト研究と総説。ホエイ単独の試験はない)

根拠

Rusch C, et al. NPJ Parkinsons Dis. 2023;9:98(PMID: 37355689): 食事と一緒の服用でレボドパの最高血中濃度が平均約30%低下すること、腸と血液脳関門での大きな中性アミノ酸との競合、食事の20〜30分前または1〜2時間後の服用が推奨されることを整理。Robertson DR, et al. J Neurol Neurosurg Psychiatry. 1989;52:1063-1067(PMID: 2795076): レボドパを持続注入中の患者4人で、タンパク質を口から負荷すると血中濃度が保たれていても運動機能が低下し、競合は血液脳関門側でも重要と示唆。マドパー(レボドパ・ベンセラジド)の海外添付文書でも、高タンパク食で吸収が妨げられることと、食事の30分前または1時間後の服用が示されている。ホエイプロテイン単独を対象にした試験は確認できず、タンパク質全般のデータに、ホエイがロイシン等の大きな中性アミノ酸を多く含む濃縮タンパク質であることを当てはめた読み替えであることを明記する。

最終確認日
2026-11-03

研究の条件

研究は通常のタンパク質の多い食事やタンパク質負荷でのデータで、ホエイドリンクそのものを使った試験ではない。

ふだんの量では

市販のホエイプロテイン1杯でタンパク質約20g前後が一般的で、食事1回分のタンパク質量に相当する。「サプリだから少量」とは言えない量であり、日常の使い方でもタイミングの注意は当てはまる。

この記録は一般的な情報です。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多くあります。

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