このサイトは、薬の飲み合わせについて、添付文書や論文をもとに確かめた情報をお伝えするものです。あなたの体の状態や、ほかに飲んでいる薬のことまでは分かりません。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。

表示設定:配色 ライト / 文字 標準

ジオスゲニン × 女性ホルモン値への影響(ヤマイモエキスの試験) 大きな影響なし(ヒトデータあり)

要約

ジオスゲニンはステロイドホルモンと形が似ているため「体の中で女性ホルモンに変わる」と語られることがありますが、ヒトでその変換が起きる証拠はありません。工場ではジオスゲニンを原料に化学反応でホルモン薬が合成されますが、これは人の体の働きとは別の話です。実際に、更年期症状のある女性23人がジオスゲニンを含むヤマイモエキスのクリームを3か月使った無作為化試験では、血液中のエストラジオール(女性ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)の値に変化はなく、症状の改善もプラセボ(偽薬)と差がありませんでした。なおこの試験は塗るクリームでの結果で、飲むサプリメントでホルモン値を直接測ったヒト試験は、本調査では見つかりませんでした。

ヒトでのエビデンス

あり(ヤマイモエキスクリームの無作為化二重盲検クロスオーバー試験でホルモン値の変化なし。経口摂取での直接データはなし)

根拠

Komesaroff PA, et al. Climacteric. 2001;4(2):144-150. PMID: 11428178(健康な更年期女性23人、二重盲検プラセボ対照クロスオーバー、各3か月。エストラジオール・プロゲステロン・FSH・脂質・血糖に変化なし)。ジオスゲニンがプロゲステロン受容体に結合しないことは細胞実験で示されている(Zava DT, et al. 1998の細胞実験。総説Dean M, et al. Mol Cell Endocrinol. 2017;442:98-105. PMID: 27986590に引用・整理)。工業的なホルモン合成の原料であることと、人体での変換は別である点はSemwal P, et al. Oxid Med Cell Longev. 2022;2022:1035441. PMID: 35677108も参照。

最終確認日
2026-11-01

研究の条件

対象は更年期症状のある健康な女性23人で、ジオスゲニンを含むヤマイモエキスの外用クリームを3か月間使用した試験です。飲むタイプの製品ではありません。

ふだんの量では

市販の飲むタイプの製品で、ホルモン値がどう変わるかを直接調べたヒト試験はありません。「塗るタイプで変化がなかった」ことを、そのまま飲むタイプの証明として読むことはできません。形態が違えば結論も変わり得る、という読み方をしてください。

この記録は一般的な情報です。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多くあります。

ジオスゲニン の飲み合わせ一覧へ