カテキン(緑茶抽出物) × ナドロール 注意(ヒトデータあり)
要約
緑茶を飲み続けると、血圧の薬ナドロールの血液中の濃度が大きく下がりました。健康な人10名の試験で、緑茶700mL/日を14日間飲んだ後にナドロール30mgを飲むと、濃度の総量の目安であるAUCと最高濃度がどちらも約85%低下し、血圧を下げる働きも弱まりました。そのため、ナドロールが効かなくなるおそれがあります。カテキンが、腸で薬を取り込む運び屋(OATP1A2: 薬を腸から血液へ取り込むタンパク質)の働きを止めるためと考えられています。ナドロールを使っている人は、緑茶や緑茶抽出物サプリを習慣的に摂る前に、必ず処方医・薬剤師に相談してください。1回だけ緑茶を飲んだ場合でも影響が少なくとも1時間は続くことが別の試験で示されており、時間をずらす工夫だけで安全とは言い切れません。
ヒトでのエビデンス
ヒトデータあり(薬物動態+血圧への効果まで測った試験)。
根拠
Misaka S, Yatabe J, Müller F et al. Clin Pharmacol Ther 2014;95:432-438(健康成人10名、緑茶700mL/日×14日後にナドロール30mg単回投与。Cmax -85.3%、AUC0-48 -85.0%、腎クリアランス不変、収縮期血圧への効果も有意に減弱。OATP1A2を介した取り込み阻害が機序と考察)。Misaka S et al. Br J Clin Pharmacol 2020;86:2314-2318(緑茶1回の摂取でもナドロールの濃度が下がり、影響は少なくとも1時間持続)。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
研究の条件: 飲み物の緑茶700mL/日×14日間(抽出物サプリではなく飲料)で起きた大きな変化。緑茶抽出物サプリではEGCG量がさらに多い製品もある。
ふだんの量では
ふだんの量では: この試験の緑茶量(1日700mL、コップ約3〜4杯)は、日本人の日常的な飲み方の範囲内である。『お茶として飲む量だから大丈夫』とは言えない組み合わせである点が、ほかの成分と違うところ。