ヨウ素 × 昆布 注意(ヒトデータあり)
要約
昆布はヨウ素が非常に多い食品で、乾燥昆布は1gあたり約2,353μgのヨウ素を含みます。これは成人の推奨量(1日130μg)の約18倍にあたる量で、昆布を多く食べる習慣やケルプ(昆布)のサプリで甲状腺の働きが上がりすぎた例、下がった例が報告されています。症例では、ケルプ製品でヨウ素336μg/日を3か月続けた人(食事と合わせて1日500μg超)に甲状腺機能亢進が出て、やめると回復しました。甲状腺の病気がある人や甲状腺の薬を使っている人は、昆布製品や昆布だしの濃い食事が続く場合は量と頻度に注意してください。時間をずらしても解決しない、摂取期間全体の問題です。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
ヒトデータあり(症例報告が複数)。昆布・ケルプ由来のヨウ素による甲状腺機能の変化が繰り返し報告されている。
根拠
症例: Gherbon A et al. Transient hyperthyroidism following the ingestion of complementary medications containing kelp seaweed. Medicine 2019;98:e17058(PMCID: PMC6750240)。ヨウ素336μg/日を3か月、食事込みで500μg超/日となり甲状腺機能亢進、ケルプ中止と抗甲状腺薬で回復。症例: Müssig K et al. Iodine-induced thyrotoxicosis after ingestion of kelp-containing tea. J Gen Intern Med 2006;21:C11-C14(PMCID: PMC1924637、結節性甲状腺腫のある人の昆布茶による発症)。昆布のヨウ素量: Zava TT, Zava DT. Assessment of Japanese iodine intake based on seaweed consumption in Japan. Thyroid Res 2011;4:14(日本産昆布の乾燥重量あたり約2,353μg/gと整理)。推奨量・耐容上限量は日本人の食事摂取基準(2020年版): 成人の推奨量130μg/日、耐容上限量3,000μg/日。
- 最終確認日
- 2026-11-01
研究の条件
症例の条件はケルプ製品でヨウ素336μg/日を3か月続けたもので、ふつうのサプリ(150μg前後)の約2倍の量が続いた条件。
ふだんの量では
ヨウ素サプリは1日150μg前後の製品が多い一方、乾燥昆布は小さじ程度(約1g)でも約2,353μgと桁違いに多く、食品側の方が量が大きくなることがある。昆布は水戻しや煮出す調理でヨウ素の一部が抜けるため、実際の摂取量は食べ方でも変わる。