ナイアシン × 血糖降下薬(経口血糖降下剤・インスリン) 注意(添付文書)
要約
ニコチン酸(ナイアシンの一つの形)は、肝臓での糖の放出を増やす方向に働き、血糖を上げることがあります。薬の添付文書でも、糖尿病の飲み薬やインスリンとの併用では、相手の血糖を下げる作用が弱まるため、血糖値を見ながら使うことが注意されています。大規模試験でも、ナイアシンを使った群で糖尿病の管理が悪化した人が3.7ポイント多く、新しく糖尿病と診断された人も1.3ポイント多い結果でした。高用量のナイアシンを始める場合は、血糖の変化に注意し、糖尿病の薬は自己判断で変えないでください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(大規模ランダム化試験HPS2-THRIVEほか)
根拠
ナイクリン錠・散添付文書(2015年7月改訂・第5版)相互作用・併用注意: 経口血糖降下剤・インスリンとの併用で血糖降下作用が減弱する(機序: 肝臓でのブドウ糖放出促進による血糖上昇作用)ため、血糖値その他患者の状態を十分観察する旨を明記。HPS2-THRIVE(N Engl J Med. 2014;371:203-212、PMID: 25014686): 重篤な糖尿病管理の悪化は絶対差+3.7ポイント、新規糖尿病診断は+1.3ポイント(いずれもP<0.001)。同試験はラロピプラント併用製剤の試験である点も併記する。
- 最終確認日
- 2026-10-31
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
研究の条件: 徐放性ニコチン酸2g/日(ラロピプラント併用)をスタチン治療中の患者に約3.9年使った試験。
ふだんの量では
ふだんの量では: 食事や通常量のサプリ(数十mg程度)で同じ血糖上昇が起きるというデータはない。問題になるのは主にグラム単位の高用量である。