ナットウキナーゼ × ワルファリンカリウム(商品名: ワーファリン) 注意(ヒトデータあり)
要約
ナットウキナーゼには、血栓を溶かす方向の働きがヒトでも確認されています。健康な人などが1日4,000FUを2か月続けた試験では、血液を固める材料のフィブリノゲンが約7〜10%、第VII因子が約7〜14%、第VIII因子が約17〜19%下がりました。そのため、ワルファリン(商品名: ワーファリン)の効き目に重なって、出血しやすくなるおそれがあります。逆に、処方されたワルファリンの代わりにナットウキナーゼを使うことはできません。機械弁(人工の心臓弁)の手術後に自己判断でワルファリンをナットウキナーゼに置き換えた人が、約1年後に弁に血栓ができて再手術になった症例が報告されています。ワルファリン服用中は、開始・中止を必ず処方医・薬剤師に伝えてください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(ナットウキナーゼ単独のヒト薬理データと、抗血栓薬が関係する症例報告。ワルファリンと同時併用した症例そのものは確認できていない)
根拠
ヒト薬理: Hsia CH, et al. Nutr Res. 2009;29(3):190-196(DOI: 10.1016/j.nutres.2009.01.009。健康成人・心血管リスク患者・透析患者の計45人、1日4,000FUを2か月。フィブリノゲン・第VII因子・第VIII因子が有意に低下)。Kurosawa Y, et al. Sci Rep. 2015;5:11601(DOI: 10.1038/srep11601。健康男性12人、2,000FU単回でフィブリン分解産物とDダイマーが上昇し、第VIII因子活性が低下。変化は正常範囲内)。症例: Elahi MM, et al. Proc (Bayl Univ Med Cent). 2015;28(1):81-82(PMID: 25552810。機械式大動脈弁置換後にワルファリンをナットウキナーゼへ自己置き換えし、約1年後に弁血栓で再置換)。透明性の明記: ワルファリンとの同時併用で出血した症例や、併用を調べた試験は本調査で確認できておらず、バッジは「ナットウキナーゼ自体のヒト薬理データ+アスピリン併用出血症例(アスピリンの記録を参照)」に基づく。
- 最終確認日
- 2026-11-01
研究の条件
ヒト薬理試験は1日4,000FUを2か月(Hsia 2009)と、2,000FU単回(Kurosawa 2015)。
ふだんの量では
市販製品の多くは1日2,000FU(100mg)で、試験の継続量4,000FUはその2倍にあたる。単回2,000FUでも線溶マーカーの変化が見えたため、「市販量なら無関係」とは言えない。