ビタミンK × ワルファリンカリウム(商品名: ワーファリン) 注意(添付文書)
要約
ワルファリン(商品名: ワーファリン)は、肝臓でビタミンKの働きを抑えて血液を固まりにくくする薬です。ビタミンKサプリを取ると、その働きが打ち消される方向に進みます。健康な人にアセノクマロール(ワルファリンに似た海外の薬)を使った試験では、ビタミンK2(MK-7)を1日45μg取るだけで、効き目を見る検査値INRが平均で約40%下がりました。そのため、ワルファリンの効き目が弱くなり、血栓(血の塊)ができやすくなるおそれがあります。ワルファリン服用中は、ビタミンKサプリやビタミンK入りのマルチビタミンを自己判断で始めたりやめたりせず、必ず処方医・薬剤師に伝えてください。量の変動そのものが問題になる組み合わせで、服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(ビタミンK拮抗薬を使った健康成人での用量反応試験。ワルファリンそのものの試験ではない)
根拠
ワルファリン側: ワルファリンK錠の患者向医薬品ガイド(2026年2月更新、PMDA)で「骨粗鬆症治療用ビタミンK2(メナテトレノン)製剤を使用している人は使用できない」「ビタミンKを摂取している人は特に注意」と明記。メナテトレノン側: メナテトレノンカプセル15mg「YD」現行添付文書(2026年4月改訂・第2版、PMDA掲載PDF)2.1禁忌・10.1併用禁忌にワルファリンカリウムを名指し(ワルファリンの期待薬効が減弱する可能性、ワルファリン療法を優先し本剤を中止する旨)。線引きの明記: 併用禁忌は医薬品形態(メナテトレノン1日45mg)への記載であり、μg単位のサプリ形態そのものを名指ししたものではないため、サイト方針により禁忌バッジは付けず「注意(添付文書)」とした(納豆・クロレラ・青汁の既存の記録と同じ線引き。)。ヒトデータ: Theuwissen E, et al. J Thromb Haemost. 2013(低用量MK-7サプリの用量反応試験。アセノクマロールでINR2.0に調整した健康成人15人で、MK-7 45μg/日によりINRが約40%低下。10μg・20μg/日でもそれぞれ40%以上・60%以上の人で臨床的に意味のあるINR低下と判定)。Schurgers LJ, et al. Blood. 2004;104:2682-2689(ビタミンK摂取量と経口抗凝固療法の安定性の用量反応。DOI: 10.1182/blood-2004-04-1525)。
- 最終確認日
- 2026-10-31
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
MK-7 10・20・45μg/日を各2週間ずつ段階的に増量(アセノクマロール併用下)。45μg/日は海外の市販サプリの通常量と同水準と論文が位置づけている。医薬品のメナテトレノンは1日45mg(=45,000μg)で、サプリとは約1,000倍違う。
ふだんの量では
サプリのMK-7は1日45μg前後の製品が多いが、製品差が大きく、研究では10〜360μg/日まで使われている。食事だけのビタミンK(日本人の平均摂取量は1日200μg前後とされる)とは別に、サプリ分が上乗せになる点が問題になる。