鉄 × 亜鉛 注意(ヒトデータあり)
要約
鉄と亜鉛は、腸での吸収の通り道を奪い合います。ヒトの研究では、空腹時に水に溶かして鉄を亜鉛の25倍(モル比)も多く摂ると、亜鉛の吸収率が約59%から約34%に下がりました。吸収が下がると、亜鉛不足の改善が遅れるおそれがあります。ただし食事と一緒に摂った場合はこの低下が見られませんでした。実務上は、鉄サプリと亜鉛サプリを空腹時に同時刻で重ねず、食事と一緒か時間をずらすことが結論になります。時間をずらすことで対処できる飲み合わせです。
ヒトでのエビデンス
ヒトデータあり(同位体を用いた吸収試験)
根拠
Sandström B et al. J Nutr. 1985;115:411-4. PMID: 3973750(Fe:Znモル比25:1・空腹時水溶液で亜鉛吸収約59%→約34%、食事同時では低下なし)。総説: Whittaker P. Am J Clin Nutr. 1998;68:442S-446S. PMID: 9701159。既存の亜鉛側の記録(亜鉛×鉄)と対になる鉄側の記録。
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
低下が見られたのは、鉄が亜鉛の25倍(モル比)という極端な比率を、空腹時に水溶液で摂った条件。比率2.5:1では低下は見られなかった。
ふだんの量では
通常のサプリ同士の量比や、食事と一緒の摂取では、研究で見られたほどの低下は起きにくいと考えられます。空腹時に高用量の鉄を亜鉛と重ねる飲み方だけが主な対象です。
この記録は一般的な情報です。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多くあります。