セントジョーンズワート × タクロリムス(商品名: プログラフ等) 注意(添付文書)
要約
移植後の拒絶を防ぐ薬タクロリムスの血中濃度が下がります。腎移植の患者さんでの試験では、濃度の指標であるAUCが約58%下がりました。そのため、移植した臓器への拒絶反応が起こるおそれがあります。タクロリムスは効く範囲が狭い薬なので、セントジョーンズワートを始める・やめる際は自己判断せず、担当医・薬剤師に伝えて血中濃度の確認を受けてください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(薬物動態試験・症例報告)
根拠
プログラフ添付文書 10.2併用注意にセイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品を名指しし、作用が弱まる旨を記載(患者向医薬品ガイドにも同旨)。Mai I et al. Nephrol Dial Transplant 2003(腎移植患者、600mg/日14日間でタクロリムスAUC約57.8%低下との集計は総説 Nicolussi S et al. Br J Pharmacol 2020;177:1212-1226, PMID:31742659 に収載)。Hebert MF et al. Clin Pharmacol Ther 2004;76:89-94(健康成人でもAUC低下)。Bolley R et al. Transplantation 2002;73:1009(濃度が急低下した症例)。
- 最終確認日
- 2026-11-02
研究の条件
試験条件は抽出物600〜900mg/日の2週間前後の継続摂取。誘導が完成するまで日数がかかる。