アレンドロン酸 × NSAIDs(ロキソプロフェン、イブプロフェン、ナプロキセン等の痛み止め) 注意(ヒトデータあり)
要約
痛み止め(NSAIDs)と一緒に使うと、胃の荒れ方が強まる可能性を示す小規模な内視鏡試験(カメラで胃を見る試験)があります。代表例では、ナプロキセンと併用した群で胃潰瘍が38%に見られ、それぞれ単独(8%・12%)より多い結果でした。なお、これは「同じ瞬間に飲む」場合だけの話ではありません。両方の薬を同じ時期に使い続けていると、胃を守る力が弱まった状態が続き、アレンドロン酸の刺激が重なるためで、朝にアレンドロン酸、夕方に痛み止めというように時間をずらしても、この心配はなくなりません(カルシウムなどと違って、服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません)。一方で、数千人規模の大きな試験や週1回製剤の試験では、併用で上部消化管(食道・胃・十二指腸)の問題が増えたとは言えなかったという報告もあり、結果は一致していません。「絶対ダメ」ではありませんが、胃の痛み・胸やけ・飲み込みにくさが出たら早めに相談してください。日本の添付文書の相互作用欄にはNSAIDsは載っていません。
ヒトでのエビデンス
あり(ただし結果は研究により不一致)
根拠
Graham DY, Malaty HM. Arch Intern Med. 2001;161:107-110. PMID:11146706(健康ボランティア26例、14日間併用: 胃潰瘍 アレンドロン酸単独8%、ナプロキセン単独12%、併用38%。両剤を同じ期間に毎日併用する設計で、同時刻の服用に限定した試験ではない。NSAIDsが潰瘍の治癒を遅らせ、アレンドロン酸の粘膜障害を強めると考察)。Graham DY, Malaty HM. Aliment Pharmacol Ther. 1999;13:515-519. PMID:10215737(アレンドロン酸10mg自体でも胃粘膜障害)。両論: Bauer DC et al. Arch Intern Med. 2000;160:517-525. PMID:10695692(FIT、閉経後女性6,400例超: NSAIDs使用者でもアレンドロン酸群で上部消化管イベントの過剰なし)。Cryer B et al. Aliment Pharmacol Ther. 2005;21:599-607. DOI:10.1111/j.1365-2036.2005.02378.x(週1回70mg海外用量+NSAIDs、450例12週: 上部消化管有害事象に有意差なし)。Etminan M et al. Aliment Pharmacol Ther. 2009;29:1188-1192. DOI:10.1111/j.1365-2036.2009.03989.x(症例対照研究: ビスホスホネート単独では上部消化管出血リスク増加なし、NSAIDs併用では約2倍)。PMDA添付文書10.に記載なし
- 最終確認日
- 2026-10-30