ボノプラザンフマル酸塩 × クロピドグレル(血液をさらさらにする薬、商品名: プラビックス) 注意(ヒトデータあり)
要約
「PPIより問題にならない」とは言い切れません。健康な人での試験では、ボノプラザンを一緒に飲むとクロピドグレルの「血小板(血液を固める成分)の働きを抑える力」が弱まり、その程度はエソメプラゾール(PPI)より大きかったという結果でした。一方で、仕組み(酵素の阻害)からは説明しにくいという反論や、心臓の病気の実際の転帰(再発など)が悪化するかはまだ分かっていません。日本の添付文書の相互作用欄には記載がありません。飲み合わせを変えるかどうかは処方医の判断で、自己判断でどちらも止めないでください。
ヒトでのエビデンス
あり(血小板機能という代替指標のみ。心血管イベントの転帰データなし)
根拠
Kagami T et al. Clin Pharmacol Ther. 2018;103(5):906-913(健康日本人31例、P2Y12測定。ボノプラザンはクロピドグレル・プラスグレルの血小板凝集抑制をエソメプラゾールより強く弱めた、P<0.001等)。Youssef E et al. Egypt J Intern Med. 2025;37:51. DOI:10.1186/s43162-025-00429-6(系統的レビュー・メタ解析9 RCT 550例。健康者でボノプラザン併用によりIPA%が平均 -21.28 低下)。機序への反論:ヒト肝ミクロソームでボノプラザンはクロピドグレル活性代謝物H4の生成を有意に阻害しなかったとする報告(J Stage / WCP2018 要旨)。Shirley M. Drugs. 2024(米国添付文書ベースで活性代謝物低下の可能性に言及)。添付文書(日本)10 には記載なし
- 最終確認日
- 2026-10-30