このサイトは、薬の飲み合わせについて、添付文書や論文をもとに確かめた情報をお伝えするものです。あなたの体の状態や、ほかに飲んでいる薬のことまでは分かりません。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。

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防風通聖散 × 利尿薬(ループ系・チアジド系) 一般的注意

要約

利尿薬(尿を出してむくみや血圧を下げる薬)のうち、ループ系・チアジド系のものは尿からカリウムを出す方向に働きます。防風通聖散に含まれるカンゾウ(甘草)も尿からカリウムを出す働きを強めるため、重なると偽アルドステロン症(血圧が上がり、むくみや手のこわばり、脱力が出る状態)や低カリウム血症(血液中のカリウムが減ること)によるミオパチー(筋肉の障害)が出やすくなる可能性があります。なお、この処方の添付文書の併用注意に利尿薬の名前は挙がっていません(挙がっているのは、甘草を含む他の漢方薬とグリチルリチン酸(甘草の成分)の製剤です)。これは併用している期間全体の問題で、服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。血圧や血液中のカリウムの確認をしながら使う組み合わせです。

漢方薬の属性(防風通聖散)

甘草(カンゾウ)
含む(2.0g/日)
構成生薬
カッセキ 3.0g、オウゴン 2.0g、カンゾウ 2.0g、キキョウ 2.0g、セッコウ 2.0g、ビャクジュツ 2.0g、ダイオウ 1.5g、ケイガイ 1.2g、サンシシ 1.2g、シャクヤク 1.2g、センキュウ 1.2g、トウキ 1.2g、ハッカ 1.2g、ボウフウ 1.2g、マオウ 1.2g、レンギョウ 1.2g、無水ボウショウ 0.7g、ショウキョウ 0.3g
間質性肺炎についての注意 この薬では、副作用として間質性肺炎(肺に炎症が起こり、酸素を取り込みにくくなる病気)が報告されています。発熱、空咳(たんの出ないせき)、息切れ・息苦しさが出たときは、服用を中止して、ただちに処方医・薬剤師に連絡してください。かぜの症状と見分けがつきにくいことがあります。報告では、飲み始めてから3か月以内に起こった例が多くを占めます。
服用タイミングについての注意 大黄と芒硝を含む処方で、空腹時に飲むと腹痛・下痢・むかつきなどの胃腸の症状が出やすい処方です。症状が出る場合は、食後に飲むことも含めて、処方医・薬剤師に相談してください。

ヒトでのエビデンス

ヒトでの直接の相互作用試験データはない。甘草と利尿薬の作用の重なりからの類推

根拠

ツムラ防風通聖散エキス顆粒(医療用)現行添付文書(2023年12月改訂・第1版。PMDA掲載PDFで全文照合): 10.2併用注意に挙がるのは、マオウ含有製剤・エフェドリン類含有製剤・MAO阻害剤・甲状腺製剤・カテコールアミン製剤・キサンチン系製剤と、カンゾウ含有製剤(芍薬甘草湯、補中益気湯、抑肝散等)・グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤のみで、利尿薬の記載はない。8.2でカンゾウ含有のため血清カリウム値・血圧値への留意が求められ、10.2の機序欄に『グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる』とある。ループ系・チアジド系利尿薬も尿中へのカリウム排泄を増やすため、作用が重なる方向の類推として一般的注意で提示する(利尿薬を併用注意に明記しているのは芍薬甘草湯など他の処方の添付文書)

最終確認日
2026-11-01
この記録は一般的な情報です。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多くあります。

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