柴苓湯 × 利尿薬(ループ系・チアジド系) 一般的注意
要約
柴苓湯のカンゾウ(甘草)も、利尿薬(尿を出してむくみや血圧を下げる薬)も、どちらも尿からカリウムを出す方向に働きます。重なると低カリウム血症(血液中のカリウムが減ること)が進みやすく、脱力や筋肉痛、不整脈のきっかけになります。なお、柴苓湯の添付文書の併用注意(10.2)に利尿薬は挙がっていません。併用期間全体の問題で、服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。定期的なカリウム測定を受けながら使う組み合わせです。
漢方薬の属性(柴苓湯)
- 甘草(カンゾウ)
- 含む(2.0g/日)
- 構成生薬
- サイコ 7.0g、タクシャ 5.0g、ハンゲ 5.0g、オウゴン 3.0g、ソウジュツ 3.0g、タイソウ 3.0g、チョレイ 3.0g、ニンジン 3.0g、ブクリョウ 3.0g、カンゾウ 2.0g、ケイヒ 2.0g、ショウキョウ 1.0g
間質性肺炎についての注意 この薬では、副作用として間質性肺炎(肺に炎症が起こり、酸素を取り込みにくくなる病気)が報告されており、漢方薬の中で報告件数が特に多い処方です。発熱、空咳(たんの出ないせき)、息切れ・息苦しさが出たときは、服用を中止して、ただちに処方医・薬剤師に連絡してください。かぜの症状と見分けがつきにくいことがあります。報告では、飲み始めてから3か月以内に起こった例が多くを占めます。
ヒトでのエビデンス
ヒトでの直接の相互作用試験データはない。薬理作用の重なりと公的マニュアルの注意喚起に基づく一般的注意。
根拠
ツムラ現行添付文書(2023年12月改訂・第1版、PMDA掲載PDF) 10.2に利尿薬の記載はないことを確認。根拠はPMDA「重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽アルドステロン症」: 利尿薬や甘草を含む漢方薬を併用する場合、低カリウム血症を生じやすく重篤化しやすい旨を明記。
- 最終確認日
- 2026-10-31
この記録は一般的な情報です。自己判断で薬を中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談してください。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多くあります。