ワルファリンカリウム × 魚油(EPA/DHA、オメガ3) 大きな影響なし(ヒトデータあり)
要約
血小板(血を止める成分)の働きを少し抑える成分なので重なりが心配されますが、試験では3〜6g/日でもINRは変わらず、573人を調べた後ろ向き研究でも出血の差はありませんでした。一方、量を倍にしたあとINRが上がった症例が1件あります。通常の量では大きな影響はないと考えられますが、量を大きく変えるときはINRの確認を。
ヒトでのエビデンス
あり(試験は概ね否定的、症例あり)
根拠
Bender NK et al. J Thromb Thrombolysis 1998;5:257-61. PMID:10767122(無作為化二重盲検、3g/日・6g/日でINRに有意差なし)/Pryce R et al. Nutrients 2016;8:578. PMID:27657121(573例、治療域維持率・出血に差なし)/Buckley MS et al. Ann Pharmacother 2004(1g→2g/日への増量でINR 2.8→4.3の症例)/添付文書10.2でもイコサペント酸エチル(EPA製剤)は血小板凝集抑制による出血傾向増強で併用注意
- 最終確認日
- 2026-10-30
研究の条件
条件の違う3つのデータがあります。①ワルファリン治療中の患者さんでの無作為化試験で、魚油3g/日または6g/日を4週間使ったもの。②抗凝固外来の患者573人の後ろ向き調査(治療期間は平均約34か月)。③魚油を1g/日から2g/日に増やした後にINR(血液の固まりにくさを示す数値)が上がった症例1件です。
ふだんの量では
市販の魚油サプリの通常の量(EPA・DHAとして1日1g前後)では、ワルファリンの効きが大きく変わる話ではないと考えられます。ただし、量を増やしたタイミングでINRが動いた症例があるため、量を増やすときはINRの確認を前提に考えてください。「何gまで安全」と線は引けません。