ワルファリンカリウム × ビタミンDサプリメント 注意(ヒトデータあり)
要約
ビタミンDそのものがワルファリンの効き目を直接変えるという強い証拠はありません。問題は中身です。市販のビタミンDサプリの中には、ビタミンK2(メナキノン、MK-7など)が一緒に配合された製品(「ビタミンD3+K2」と表示される製品)が少なくありません。ビタミンKはワルファリンが邪魔している相手そのものなので、K2入りの製品を気づかずに始めると、ワルファリンの効き目が弱まってINR(血液の固まりにくさの検査値)が下がり、血栓の危険が上がるおそれがあります。健常者にクマリン系抗凝固薬を使った試験では、MK-7を1日45μg摂るとINRが約40%下がり、10〜20μgでも一部の人で意味のある低下がみられ、研究者は抗凝固薬使用中はMK-7サプリを避けるべきだと結論しています。そのため、ビタミンDサプリを始める前に必ず成分表示でビタミンK(K2、メナキノン、MK-7、MK-4)の有無を確認し、処方医・薬剤師に伝えてください。Kを含まないビタミンD単独製品でも、開始・中止の際はINRの確認が安全です。自己判断でワルファリンの量を変えないでください。時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(K2配合製品についてはヒトデータあり。ビタミンD単独については直接データなし)
根拠
Theuwissen E, et al. J Thromb Haemost. 2013: アセノクマロールで抗凝固中の健常者18名でMK-7 45μg/日がINRを約40%低下、10・20μgでも臨床的に意味のある低下が一部の被験者にみられ、ビタミンK拮抗薬使用中はMK-7サプリを避けるべきと結論。Schurgers LJ, et al. Blood. 2007: MK-7 50μg/日以上で経口抗凝固療法への干渉の可能性を報告。ワーファリン錠添付文書10.1: 骨粗鬆症治療用ビタミンK2製剤(メナテトレノン)は併用禁忌(医薬品形態)。ビタミンD単独とワルファリンの直接の薬物動態相互作用を示すヒトデータは確認できなかった
- 最終確認日
- 2026-11-01
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認