セサミン × ワルファリン(商品名: ワーファリン) ヒトでの直接データなし・機序からの注意
要約
セサミンは、ワルファリンの主な分解酵素CYP2C9(薬を分解する酵素の一つ)の働きを、試験管内とヒト肝臓の組織を使った実験で抑えることが報告されています。もしヒトの体でも同じことが起きれば、ワルファリンの濃度が上がり、効き目が強まるおそれがあります。ただし、セサミンを飲んだヒトでワルファリンの濃度やINR(血液の固まりにくさの数値)が変わったという報告は見つかっておらず、ラット(実験動物)の試験では、セサミンを先に与えてもCYP2Cで分解される薬ジクロフェナクの濃度に差はありませんでした。試験管の話とヒトの話は分けて考える必要があります。ワルファリンを飲んでいる人がセサミンを新しく始めるときは、処方医・薬剤師に伝えてください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
なし(ヒトでの直接の併用データなし。試験管内データとラット試験のみ)
根拠
試験管内・ヒト肝組織: Yasuda K, Ikushiro S, Kamakura M, et al. Metabolism of sesamin by cytochrome P450 in human liver microsomes. Drug Metab Dispos 2010. PMID: 20851877(セサミンは主にCYP2C9で分解され、セサミン自身がCYP2C9を仕組みベースで抑えた(メカニズムベース阻害))。Pilipenko N, Rasmussen MK, Doran O, Zamaratskaia G. 7-Hydroxylation of warfarin is strongly inhibited by sesamin, but not by episesamin, caffeic and ferulic acids in human hepatic microsomes. Food Chem Toxicol 2018;113:14-18. PMID: 29353070(ヒト肝ミクロソームでセサミンがワルファリンの代謝を抑えた。試験管内データ)。動物での反対方向の結果: Yasuda K, Ueno S, Ueda E, et al. Influence of sesamin on CYP2C-mediated diclofenac metabolism: in vitro and in vivo analysis. Pharmacol Res Perspect 2015;3(5):e00174. PMID: 26516586(ラットにセサミン10・100mg/kgを3日間与えてもジクロフェナクの最高濃度・総量に有意差なし。著者らは、ヒトのサプリの標準量はラット投与量よりはるかに少ないことも踏まえ、ヒトでも大きな相互作用は起こりにくいと考察)。総説: Sakaki T, Yasuda K, Nishikawa M, Ikushiro S. Yakugaku Zasshi 2018;138(3):357-363. PMID: 29503429。ヒトでのワルファリン併用データはPubMed検索(2026-11-03)で検出されなかった。両方向のデータを併記する。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認