L-チロシン × レボドパ 一般的注意
要約
レボドパ(パーキンソン病の薬)は、チロシンを含む大きな中性アミノ酸(体への取り込み口を共有するアミノ酸の仲間)と同じ運び屋(輸送体)を使って腸や脳へ取り込まれるため、アミノ酸をまとめて多く取ると、レボドパの取り込みが邪魔されることが知られています。チロシン単独でレボドパの効き目がどれだけ下がるかを数値で確かめたヒト試験はありません。一方、パーキンソン病の人36人を対象にした小規模な試験では、チロシン1,000mg/日を7日間追加しても、血圧などへの大きな影響は見られませんでした。レボドパを使っている人が使う場合は、同時摂取を避け、時間をずらすことで対処できる飲み合わせです。公式の決まりはありませんが、安全のため約2時間あけるのが目安です。自己判断でレボドパを中止・変更しないでください。
ヒトでのエビデンス
あり(レボドパ使用中の患者へのチロシン追加試験で短期間の安全性データ。吸収競合自体はアミノ酸全体での知見)
根拠
Di Stefano M et al.(レボドパと食事性アミノ酸の吸収競合はパーキンソン病の食事管理で確立した知見。チロシン単独の定量データは未確認)。DiFrancisco-Donoghue J et al. Mov Disord Clin Pract. 2014;1(4):348-353. PMID: 30363894(レボドパ使用中のパーキンソン病患者36人、チロシン500mgを1日2回=1,000mg/日を7日間。起立性低血圧や血圧への有意な影響なし)。チロシン単独の競合を直接示したデータがないため一般的注意とした。
- 最終確認日
- 2026-11-03
研究の条件
研究の条件: チロシン1,000mg/日を7日間続けた条件(Lamberg et al. 2014)。
ふだんの量では
ふだんの量では: 市販製品の一般量500mg/日は、この試験用量の半分である。ただし食事のタンパク質全体での競合も知られているため、レボドパの服用タイミングと重ねないことが実務上の結論である。