ブデソニド・ホルモテロール・グリコピロニウム配合剤 × CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール、ケトコナゾール、HIVプロテアーゼ阻害薬、コビシスタット含有製剤等) 注意(添付文書)
要約
イトラコナゾールなどのCYP3A4阻害剤(薬を分解する酵素CYP3A4の働きを止める薬)と一緒に使うと、吸入ステロイド成分ブデソニドの分解が遅れて血中濃度が上がり、飲むステロイド薬を全身に使った場合と同じような症状が出るおそれがあります。実際に人を対象にした試験では、飲むブデソニドにケトコナゾールを合わせるとブデソニドの総量(AUC)が6.8倍に、吸入ブデソニドにイトラコナゾールを合わせると4.2倍に上がりました(いずれもブデソニド単剤での試験です)。吸入薬は肺から入るため飲み薬のような腸での初回通過は受けませんが、血中に入った後は肝臓のCYP3A4で分解されるため、吸入でもこの上がり方が確認されています。併用が絶対にダメという意味ではありませんが、ステロイドの全身作用に注意しながら使う組み合わせです。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
ヒトでの薬物相互作用試験データあり(ブデソニド単剤での試験:ブデソニド3mg経口+ケトコナゾール200mgで平均AUC 6.8倍、ブデソニド1,000µg吸入+イトラコナゾール200mg経口で平均AUC 4.2倍。本配合剤そのものの試験ではない)。
根拠
ビレーズトリエアロスフィア添付文書(アストラゼネカ、2024年1月改訂・第5版。2024年8月改訂・第11版インタビューフォームが同版の添付文書に基づくことを明記し、添付文書原文を転載しているため、その転載原文で確認) 10.2併用注意:CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール等)によりブデソニドの血中濃度が上昇し、全身性ステロイド作用が増強するおそれがある旨を明記。10.相互作用の前文でブデソニドは主に肝臓で代謝酵素CYP3A4により代謝されると明記。併用試験の数値はインタビューフォームVII.1.(4)に記載。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認