モメタゾンフランカルボン酸エステル・インダカテロール・グリコピロニウム配合剤 × CYP3A4を阻害する薬剤(エリスロマイシン等) 注意(添付文書)
要約
エリスロマイシンなどのCYP3A4を阻害する薬(薬を分解する酵素CYP3A4の働きを止める薬)と一緒に使うと、気管支拡張成分インダカテロールの分解が遅れて血中濃度が上がります。実際にエリスロマイシンと一緒に使った試験では、インダカテロールの最高血中濃度(Cmax)が1.2倍、血中濃度の総量(AUC)が1.4〜1.6倍に上がりました。濃度が上がると、動悸や手の震えなど、気管支を広げる薬の副作用が強まるおそれがあります。また、ステロイド成分モメタゾンについても、飲むステロイド薬を全身に使った場合と同じような症状が出るおそれがあるとされています。この薬は吸入薬で、肺から血中に入った分は飲み薬のような腸・肝臓での初回通過(飲んだ薬が全身に出る前に分解されること)を受けませんが、血中に入った後の分解には主に肝臓のCYP3A4が関わるため、この影響は吸入薬でも起こります。併用が絶対にダメという意味ではありませんが、医師が様子を見ながら判断する組み合わせです。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
ヒトでの薬物相互作用試験データあり(添付文書16.7:エリスロマイシン併用でインダカテロールCmax 1.2倍・AUC 1.4〜1.6倍、ケトコナゾール併用でCmax 1.3倍・AUC 1.9倍)。
根拠
エナジア吸入用カプセル中用量/高用量添付文書(ノバルティス ファーマ、2025年5月改訂・第7版) 10.2併用注意:CYP3A4を阻害する薬剤(エリスロマイシン等)。10.相互作用の前文でインダカテロールは主にCYP3A4で代謝されること、モメタゾンの代謝にもCYP3A4が関わることが明記。16.7にケトコナゾール併用時のデータ(インダカテロールCmax 1.3倍・AUC 1.9倍、モメタゾンの血漿中濃度が上昇する場合があること)も記載。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認