紅麹 × スタチン系コレステロール低下薬 注意(ヒトデータあり)
要約
紅麹のモナコリンKはロバスタチンそのものです。そのため、スタチン系の薬(コレステロールを下げる薬)を飲んでいる方が紅麹を重ねると、知らないうちにスタチンを二重に飲んだのと同じ状態になるおそれがあります。実際に、紅麹とスタチンの重なりによるとみられる筋肉の障害(横紋筋融解症=筋肉が壊れて腎臓を傷める重い副作用)の症例が報告されています。スタチン系の薬を処方されている方は、紅麹サプリを自己判断で重ねず、必ず処方医・薬剤師に相談してください。処方を否定するものではありません。コレステロール治療中であること自体をまず伝えることが大切です。
ヒトでのエビデンス
あり(症例報告・有害事象報告の集積)
根拠
Prasad GV et al. Rhabdomyolysis due to red yeast rice (Monascus purpureus) in a renal transplant recipient. Transplantation 2002;74(8):1200-1201. DOI: 10.1097/00007890-200210270-00028(シクロスポリン服用中の腎移植患者で紅麹使用後に横紋筋融解症)。Mueller PS. Symptomatic myopathy due to red yeast rice. Ann Intern Med 2006;145(6):474-475. PMID: 16983142。EFSA J 2018;16(8):e05368(モナコリンKはロバスタチンと同一、1日10mgで重大な安全上の懸念、1日3mgでも重い筋・肝障害の症例あり)。用量情報: 市販製品のモナコリンK量は製品差が大きく、含有量分析では製品間で大きなばらつきが示されている(総スタチン量の測定研究: Chin Med 2012;7:8、PMID: 22439629)。
- 最終確認日
- 2026-11-03
研究の条件
研究の条件: 対照試験ではなく症例報告と有害事象の集積です。EFSAの評価では、紅麹由来モナコリン類1日10mgの使用レベルで重大な懸念があり、1日3mgという低い量でも横紋筋融解症や肝炎の症例が報告されています。医薬品ロバスタチンの治療用量(1日10〜80mg)と重なる量がサプリから摂れてしまう製品もあります。
ふだんの量では
ふだんの量では: 日本の市販製品のモナコリンK量は製品ごとに異なり、表示だけでは実際の量が分からないことがあります。「サプリだから少量」とは限らないため、スタチン服用中は量にかかわらず重ねないのが実務的な結論です。