カシスエキス × 糖尿病治療薬 注意(ヒトデータあり)
要約
カシスの色素アントシアニンを多く含む飲み物を飲んだヒト試験では、食事の後の血糖値とインスリン(血糖を下げるホルモン)の上がり方が抑えられました。アントシアニン600mgを含む飲み物で最もはっきりし、150mgでも一部の指標に影響が出ました。血糖の上がり方が抑えられること自体は目的に沿った作用ですが、血糖を下げる薬と重なると、下がりすぎる方向に働くおそれがあります。数値としては食後血糖の上昇が抑えられたという結果で、薬の効き目そのものを測った試験ではないため、直ちに低血糖が起きると決まったわけではありません。実務上は、糖尿病の薬を使っている人がカシスの濃縮製品を始める場合は血糖の変化に注意し、処方医・薬剤師に伝えてください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(ヒト急性投与試験。ただし糖尿病治療薬との併用試験ではない)
根拠
Castro-Acosta ML et al. Drinks containing anthocyanin-rich blackcurrant extract decrease postprandial blood glucose, insulin and incretin concentrations. J Nutr Biochem. 2016;38:154-161, PMID:27764725(無作為化クロスオーバー、22例。アントシアニン150・300・600mgを含む飲料を炭水化物の食事の前に飲み、食後血糖・インスリン・インクレチンの上昇が用量依存的に抑制された。腸での糖の吸収を抑える仕組みが提案されている)。糖尿病治療薬との直接の併用試験ではない。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
研究の条件: 健康な成人22例を対象に、アントシアニンを含む飲み物を食事の直前に1回飲んだ急性の試験です。糖尿病の患者さんや、血糖の薬との組み合わせを調べた試験ではありません。
ふだんの量では
ふだんの量では: 試験の150〜600mgは、サプリメント製品のアントシアニン量(数十mg程度が多い)より多い量です。ふだんの量で同じだけ血糖が抑えられるかどうかは分かりません。食事としてカシスを食べる量はさらに少量です。