インクリシラン × スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害剤) 大きな影響なし(ヒトデータあり)
要約
海外の臨床試験(ORION-10)で、アトルバスタチン(80mg)とロスバスタチンの血中濃度は、インクリシランと一緒に使った場合と使わなかった場合で大きな差はありませんでした(濃度の比は1.02〜1.19倍の範囲)。血中濃度が大きく変わらないため、スタチンの効き目や副作用の出方が大きく変わることはないと考えられます。この薬は、もともとスタチンなどの脂質異常症治療薬と一緒に使うことが前提の薬です。ただし添付文書では、一緒に使う薬の添付文書の禁忌(使ってはいけない条件)なども確認することとされています。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
ORION-10試験(外国人)でのヒトデータ。スタチン併用がインクリシランの薬物動態・薬力学に臨床的に重要な影響を与えないことも別試験(ALN-PCSSC-001)で確認されていると記載がある。
根拠
レクビオ皮下注300mgシリンジ(ノバルティス ファーマ)電子添付文書(2026年10月改訂)に基づくインタビューフォーム(2026年10月改訂・第3版)の転載原文で確認。薬物動態の項に、ORION-10試験(外国人)でアトルバスタチン80mg及びロスバスタチンの血漿中濃度はインクリシラン併用時と非併用時で大きな差は認められなかった旨(Day450の幾何平均比1.05及び1.19、Day510で1.04及び1.02)が記載されている。8.2及び7.1に、HMG-CoA還元酵素阻害剤及び他の脂質異常症治療薬と併用する場合は併用薬の電子添付文書の禁忌等を確認する旨の記載がある。10.相互作用は併用禁忌・併用注意とも設定されていない。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認