モリンガ × ネビラピン 大きな影響なし(ヒトデータあり)
要約
モリンガは試験管内の実験では、薬を分解する酵素(CYP3A4など)の働きを抑えることが報告されていたため、抗HIV薬ネビラピン(CYP3A4などでも分解される薬)の濃度を変える心配がありました。そこでヒトで実際に調べた試験では、HIV治療中の成人にモリンガ葉粉末1日1.85gを14日間一緒に飲んでもらったところ、ネビラピンの血中濃度の総量(AUC)は約7%の変化にとどまり、意味のある変化はみられませんでした。つまり、この用量のモリンガ葉粉末では、ネビラピンへの大きな影響はないと考えられます。ただし、調べられたのはネビラピンとこの用量までで、他の薬や、もっと多い量のモリンガまで同じとは言い切れません。
ヒトでのエビデンス
あり(ヒト薬物動態試験)
根拠
Monera-Penduka TG, Maponga CC, Wolfe AR, Wiesner L, Morse GD, Nhachi CF. Effect of Moringa oleifera Lam. leaf powder on the pharmacokinetics of nevirapine in HIV-infected adults: a one sequence cross-over study. AIDS Res Ther 2017;14:12. PMID: 28293270. DOI: 10.1186/s12981-017-0140-4(HIV感染成人11人で解析。モリンガ葉粉末1.85g/日を14日間併用し、ネビラピンのAUCの幾何平均比1.07(90%CI 1.00-1.14)、Cmax 1.06、C12h 1.03。有意な変化なし)。試験管内ではCYP3A4・1A2・2D6の阻害が報告されていたが、ヒトでは再現されなかった。二重検証(2026-11-03)で原典(PMC5348890/PubMed)を確認し、PMID・DOIと幾何平均比(AUC 1.07[90%CI 1.00-1.14]、Cmax 1.06[0.98-1.16]、C12h 1.03[0.92-1.16]、解析11人、1.85g/日×14日)が一致することを確認した。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
研究の条件: ネビラピンを定常状態まで飲んでいるHIV感染成人に、モリンガ葉粉末1.85g/日を14日間一緒に飲んでもらい、濃度を比べた試験です(解析対象11人)。
ふだんの量では
ふだんの量では: 試験の1.85g/日は伝統的に使われる量とされ、市販製品の一般量(葉粉末で1日約2〜8g)の下限寄りにあたります。これより多い量や、抽出物の形で飲んだ場合までは確かめられていません。