エゾウコギ × ジゴキシン 注意(ヒトデータあり)
要約
ジゴキシン(心臓の薬)を長年飲んでいた74歳の男性で、エゾウコギ(シベリア人参)を飲み始めた後に、血液中のジゴキシン濃度の測定値が大きく上がったという有名な症例報告があります。中毒の症状はなく、ジゴキシンをやめても測定値は高いままでしたが、エゾウコギをやめると正常に戻り、再び飲むとまた上がりました。そのため、実際に体の中のジゴキシンが増えたのではなく、エゾウコギの成分がジゴキシンの血液検査に干渉して、見かけ上高い値が出た可能性が高いと考えられています。とはいえ、ジゴキシンは量の調整が大切な薬です。ジゴキシンを使っている方がエゾウコギを飲んでいる場合は、検査値がおかしいときに慌てて薬を変える前に、エゾウコギを飲んでいることを処方医・薬剤師に必ず伝えてください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(ヒトの症例報告1例。再開で再現あり)
根拠
McRae S. Elevated serum digoxin levels in a patient taking digoxin and Siberian ginseng. CMAJ 1996;155(3):293-295. PMID: 8705908(74歳男性。ジゴキシン濃度が治療域0.9〜2.2ng/mLから5.2ng/mLへ上昇、中毒症状なし。エゾウコギ中止で正常化、再開で再上昇。著者は体内変換・排泄阻害・検査への干渉のいずれかは不明とした)。その後の試験管内研究では、測定方法によってはジゴキシン様の反応を示すことが確認され、検査干渉説が支持されている。エゾウコギの用量は症例報告で不明。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
研究の条件: 症例報告は74歳男性1人の観察です。エゾウコギ製品の量・中身は報告で不明です。検査干渉は測定方法によって出方が違うことも分かっています。
ふだんの量では
ふだんの量では: ふだんの量でも検査干渉が起こるかどうかは製品や検査方法によります。ジゴキシンの検査を受ける方は、量にかかわらずエゾウコギの使用を伝えてください。