アガリクス × 抗がん薬 注意(ヒトデータあり)
要約
アガリクスを飲んでいた進行がんの方3人で、重い肝障害が起こり、うち2人が劇症肝炎(急激に肝臓が働かなくなる重い状態)で亡くなったという日本の症例報告があります。1人はアガリクスをやめると肝機能が回復し、再び飲み始めたところ再び悪化しました。3人とも抗がん薬による治療を受けていた時期と重なっており、抗がん薬など他の原因を完全には否定できませんが、報告した医師らはアガリクスとの強い関係を疑っています。一方で、がんが寛解した方78人を対象にした安全性試験では、1日最大5.4gを6か月飲んでも、用量に比例した重い有害事象はみられませんでした。両方の情報があるため、抗がん治療中の方は、使う前に必ず主治医に伝えてください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(肝障害は症例報告3例、安全性は第I相試験78人)
根拠
症例報告: Mukai H, Watanabe T, Ando M, Katsumata N. Jpn J Clin Oncol 2006;36(12):808-810. PMID: 17105737(進行がん患者3人で重い肝障害、2人が劇症肝炎で死亡、1人は中止で回復・再開で再悪化。用量は原著で不明)。安全性試験: Ohno S, Sumiyoshi Y, Hashine K, et al. Phase I clinical study of the dietary supplement, Agaricus blazei Murill, in cancer patients in remission. Evid Based Complement Alternat Med 2011;2011:192381. PMID: 21584278(寛解期のがん患者78人、1.8・3.6・5.4g/日を6か月。有害事象は9人(12%)で主に吐き気・下痢等の消化器症状、用量依存性なし)。両論を併記する。
- 最終確認日
- 2026-11-03
研究の条件
研究の条件: 肝障害の報告は進行がんで治療中の3人の症例報告で、アガリクスの用量は原著に明記されていません(不明)。安全性試験は寛解期の患者78人が1.8〜5.4g/日を6か月飲んだ試験です。治療中と寛解期では体の状態が違う点に注意してください。
ふだんの量では
ふだんの量では: 市販製品の一般量は乾燥エキス等で1日数百mg〜数gと幅があります。安全性試験の最大量5.4g/日でも大半の方に問題は出ませんでしたが、抗がん治療中という条件では重い肝障害の報告があるため、「ふだんの量だから安全」とは言い切れません。