スクワレン × スタチン系薬剤 一般的注意
要約
スクワレンは、体の中でコレステロールが作られる途中の材料です。ヒト試験では、スクワレン900mg/日を取ると約60%が吸収され、体の中でのコレステロール合成が約50%増えた一方、血液中のコレステロール値自体は一貫した変化を示しませんでした。スタチン系薬剤(コレステロールを作る酵素を止める薬)はこの合成の上流を止める薬なので、材料であるスクワレンを外から足すことが薬の働きとどう関わるか、直接調べたヒトデータはありません。コレステロール値が下がらない・上がるといった断定はできませんが、脂質の治療中に始める場合は処方医・薬剤師に伝え、検査値で確認してください。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。
ヒトでのエビデンス
あり(スクワレン単体の代謝試験。スタチン併用試験はなし)
根拠
Strandberg TE, Tilvis RS, Miettinen TA. Metabolic variables of cholesterol during squalene feeding in humans. J Lipid Res 1990, PMID:2246614(900mg/日・7〜30日間。吸収約60%、コレステロール合成約50%増加、血清コレステロールは一貫した変化なし)。スタチンとの併用を調べたヒト試験は確認できず、機序からの類推として一般的注意とした。なお高齢の高コレステロール血症患者で860mg/日・20週間の試験でコレステロール低下を報告した研究(Chan P, Tomlinson B, Lee CB, Lee YS. J Clin Pharmacol 1996;36:422-427, PMID:8739021)もあり結果は一致していない。両論を併記する。
- 最終確認日
- 2026-11-03
研究の条件
研究の条件: 900mg/日を7〜30日間取った代謝試験。低下を報告した試験は860mg/日・20週間。
ふだんの量では
ふだんの量では: 市販の深海鮫肝油サプリはスクワレンとして1日数百mg規模の製品が多く、試験用量(860〜900mg/日)に近いものもある。