タンニン酸ベルベリン × シクロスポリン 一般的注意
要約
タンニン酸ベルベリンに含まれるベルベリンそのものについては、腎移植を受けた人がベルベリン200mgを1日3回飲んだ試験で、シクロスポリン(免疫を抑える薬)の血液中の総量の目安(AUC)が34.5%上がったと報告されています。濃度が上がることは、シクロスポリンの副作用が出やすくなるおそれを意味します。ただし、タンニン酸ベルベリンは腸の中でゆっくり働く形の塩で、ベルベリンそのものを飲んだ試験の結果がそのまま当てはまるかは確かめられていません。シクロスポリンを飲んでいる人がタンニン酸ベルベリンを含む下痢止めを使う場合は、必ず処方医・薬剤師に伝えてください。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(類推)
根拠
類推である。ベルベリン(タンニン酸塩ではない形)でのヒトデータ: Wu X, et al. Effects of berberine on the blood concentration of cyclosporin A in renal transplanted recipients: clinical and pharmacokinetic study. Eur J Clin Pharmacol. 2005. ベルベリン0.2gを1日3回併用した6例で、シクロスポリンAのAUCが34.5%増加した(12日間)。またGuo Y, et al. Eur J Clin Pharmacol. 2012;68(2):213-217(PMID: 21870106)では、ベルベリン300mgを1日3回14日間飲むと薬を分解する酵素CYP3A4・CYP2D6・CYP2C9の働きが下がった。一方、タンニン酸ベルベリンの添付文書(ストッパ下痢止めEX、ビオフェルミン下痢止め)にはシクロスポリンの名指しはなく、タンニン酸塩の形でのヒトデータは確認できなかった(2026-11-02閲覧)。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
類推の元データ(ベルベリンの形): シクロスポリン試験はベルベリン200mgを1日3回、CYP試験はベルベリン300mgを1日3回14日間
ふだんの量では
市販のタンニン酸ベルベリンは1日最大300mg(ストッパ下痢止めEXは100mg/錠を1日3回まで、ビオフェルミン下痢止めは300mg/日)。ベルベリンそのものの試験用量とは形も量も異なる