無水リン酸水素カルシウム × ニューキノロン系抗菌薬 一般的注意
要約
無水リン酸水素カルシウムはカルシウムを含む制酸成分(胃酸を中和する成分)です。カルシウムはニューキノロン系抗菌薬(細菌を殺す薬)と消化管の中でくっついてしまい、その薬の吸収を妨げるおそれがあります。ただし、これはカルシウムを含む薬全般で知られている話で、無水リン酸水素カルシウムそのものやサクロンの添付文書でこの相手が名指しされているわけではありません。同時に飲むことは避け、公式の決まりはありませんが、安全のため約2時間あけるのが目安です。時間をずらすことで対処できる飲み合わせです。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(類推)
根拠
類推である。カルシウム剤(日本薬局方乳酸カルシウム水和物)の使用上の注意改訂(PMDA、平成26年2月)では、併用注意としてニューキノロン系抗菌剤が挙げられ、カルシウムイオンとのキレート形成による吸収阻害のため同時服用を避ける旨が示されている。また制酸成分を含むキャベジンUコーワ配合散の添付文書(2019年4月改訂第5版)§10.2にも、ニューキノロン系抗菌剤(エノキサシン水和物、ノルフロキサシン、オフロキサシン等)とのキレート形成による効果減弱が記載されている(ただし同配合散の記載は制酸剤全般に帰属するものとして書かれている)。一方、無水リン酸水素カルシウムを含むサクロン錠の添付文書(2012年9月改訂)にはこの相手の名指しはない(2026-11-02閲覧)。サクロン錠での無水リン酸水素カルシウムの量は成人1日量で1,020mg。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認