グリチルリチン酸 × ジゴキシン 注意(ヒトデータあり)
要約
血液中のカリウムが下がると、ジゴキシン(心臓の働きを助ける薬)の毒性(吐き気、不整脈、心不全の悪化など)が出やすくなります。実際に、ジゴキシンとフロセミドを服用中の84歳の男性が、甘草を含む漢方下痢止めを使い始めた後にジギタリス中毒による心不全を起こし、両方をやめて18日後に回復したという症例報告があります。市販薬のグリチルリチン酸の量(1日40mg前後)はこの報告より少ないと考えられますが、甘草を含む製品が重なって総量が増える場合は注意が要ります。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり(症例報告)
根拠
症例報告: Harada T, Ohtaki E, Misu K, Sumiyoshi T, Hosoda S. Congestive heart failure caused by digitalis toxicity in an elderly man taking a licorice-containing chinese herbal laxative. Cardiology. 2002;98:218. ジゴキシン+フロセミド服用中の84歳男性が甘草400mg+大黄1600mgを含む漢方下痢止めを1日3回服用し、ジギタリス中毒による心不全を発症、ジゴキシンと下痢止めの中止18日後に回復。なお医療用グリチルリチン製剤の添付文書§10.2にジゴキシンの名指しはない(名指しがあるのは利尿薬とモキシフロキサシン塩酸塩のみ)ため、バッジは添付文書ではなくヒトデータ(症例報告)とした(2026-11-02閲覧)。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
症例報告の条件: 84歳男性、ジゴキシン+フロセミド服用中、甘草400mg(グリチルリチン酸としての量は論文に明記なし)+大黄1600mg含有の漢方下痢止めを1日3回
ふだんの量では
市販薬ではグリチルリチン酸として1日39〜45mg程度