スコポラミン × グレープフルーツ類(果実・ジュース) 注意(ヒトデータあり)
要約
グレープフルーツジュースを飲んだうえでスコポラミンを飲むと、飲んだ薬のうち血液中に入る割合(全身バイオアベイラビリティ)が約3割増えたという、ヒトでの試験があります。効き目や、眠気・口の渇きといった副作用がやや強まるおそれがあります。ただし試験で使われた量(0.5mg)は、市販の乗物酔い薬に含まれる量(1錠あたり0.16〜0.25mg)より多く、ふだんの量で同じだけの影響が出るかは分かりません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり
根拠
Ebert U, Oertel R, Kirch W. Influence of grapefruit juice on scopolamine pharmacokinetics and pharmacodynamics in healthy male and female subjects. Int J Clin Pharmacol Ther. 2000 Nov;38(11):523-531. PMID: 11097144。健常者14名(男女各7名)を対象に、スコポラミン0.5mgの経口投与でグレープフルーツジュースの前処置により全身バイオアベイラビリティが約30%増加(p=0.005)、最高濃度に到達する時間(tmax)も有意に延長(p<0.001)。消失への有意な影響はなかった。一方、トラベルミンR・トラベルミン1・アネロン「キャップ」の添付文書にグレープフルーツ類の記載はない。パス3でヒト試験の見落としが判明し、バッジと本文を書き直した(2026-11-02)。
- 最終確認日
- 2026-11-03
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
健常成人14名での試験です。スコポラミン0.5mgを1回だけ口から飲み、グレープフルーツジュースを前もって飲んだ条件で、血液中に入る薬の割合が約30%増えました。
ふだんの量では
市販の乗物酔い薬に含まれるスコポラミンは1錠あたり0.16〜0.25mgで、試験の0.5mgより少ない量です。ふだんの量で同じだけの影響が出るかは確かめられていません。