ブプロピオン × CYP2B6阻害薬(チクロピジン・クロピドグレル) 注意(ヒトデータあり)
要約
この薬は主にCYP2B6(薬を分解する酵素の一つ)で分解されます。その酵素の働きを抑える薬(血液を固まりにくくする薬のチクロピジンやクロピドグレル)と一緒に使うと、この薬の血液中の濃度が上がりました。試験では、クロピドグレルで最高濃度が約40%、総量が約60%上がり、チクロピジンでは最高濃度が約38%、総量が約85%上がっています。濃度が上がると、けいれん発作などの副作用が出やすくなるおそれがあります。そのため、米国の添付文書では、効き目や様子に合わせてこの薬の量の調整を考えることとされています。日本では未承認の薬のため、この内容は海外の添付文書に基づきます。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。 自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり(健康な男性での併用試験で、クロピドグレル・チクロピジンによりブプロピオンの濃度が上昇)
根拠
米国添付文書(WELLBUTRIN XL、Bausch Health US LLC、2025年11月改訂、DailyMed掲載版) §7.1に、CYP2B6阻害薬(チクロピジン、クロピドグレル)との併用でブプロピオンの濃度が上がり、臨床反応に応じて用量調整が必要なことがある、と記載されている。数値は §12.3 のヒトでの試験に基づく。日本の添付文書の記載ではないが、ヒトでの薬物動態データがあるため「注意(ヒトデータあり)」とした。
- 最終確認日
- 2026-11-03
研究の条件
健康な男性志願者での試験。クロピドグレル75mgを1日1回、またはチクロピジン250mgを1日2回と併用したとき、ブプロピオンの最高濃度(Cmax)が約40%・約38%、総量(AUC)が約60%・約85%上昇し、ヒドロキシブプロピオン(効き目のある代謝物)の濃度は下がった(米国添付文書 §12.3)。