ミトピバット × 中等度CYP3A誘導薬 注意(ヒトデータあり)
要約
CYP3A(肝臓などで薬を分解する酵素の一つ)の働きを中程度に強める(誘導する)薬と一緒に使うと、この薬の血液中の濃度が下がります。ヒトでの試験(モデルによる推定を含む)では、エファビレンツ(抗ウイルス薬、HIVの治療に使う薬)と一緒に使ったときに、この薬の量の目安(AUC)が約55〜60%下がりました。濃度が下がると、効き目が弱くなるおそれがあります。海外の添付文書では、誘導薬ではない別の治療を考えることとされ、代わりがない場合はヘモグロビン(血液中で酸素を運ぶ成分)を見ながら用量を調整すること(最大で1回100mg・1日2回まで)が示されています。日本では未承認の薬のため、この内容は海外の添付文書に基づきます。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり(エファビレンツとの併用で本剤のAUC0-12約55〜60%低下)
根拠
米国添付文書 PYRUKYND(mitapivat)tablets, for oral use(Agios Pharmaceuticals, Inc.、DailyMed掲載版、Revised: 12/2025、Initial U.S. Approval: 2022) §7.1に、中等度(moderate)のCYP3A誘導薬との併用で本剤の血漿中濃度が下がるため、誘導薬でない代替治療を検討し、代替がない場合はHbをモニターして50mg 1日2回を超えて増量できるが最大100mg 1日2回までと記載されている(§2.4も同旨)。§12.3にエファビレンツ併用で本剤のAUC0-12約55〜60%低下・Cmax約24〜30%低下と記載されている。日本の添付文書の記載ではなく海外添文に基づく。
- 最終確認日
- 2026-11-03
研究の条件
エファビレンツ併用: 本剤5・20mg 1日2回時AUC0-12約60%低下・Cmax約30%低下、本剤50mg 1日2回時AUC0-12 55%低下・Cmax 24%低下(米国添文§12.3)