ミトピバット × CYP3A基質の薬(感受性の高いもの) 注意(ヒトデータあり)
要約
この薬は、CYP3A(肝臓などで薬を分解する酵素の一つ)の働きを強める(誘導する)ため、この酵素で分解される他の薬の血液中の濃度を下げることがあります。ヒトでの試験では、ミダゾラム(鎮静薬、眠らせる・落ち着かせる薬)と一緒に使ったときに、ミダゾラムの量の目安(AUC)がこの薬の用量に応じて約21%(1回5mg・1日2回)から約57%(1回50mg・1日2回)下がりました。濃度が下がると、相手の薬の効き目が弱くなるおそれがあります。海外の添付文書では、効き目の幅が狭い(少しの濃度変化で効き目や副作用が変わりやすい)感受性の高いCYP3A基質の薬では、効き目が弱くなっていないか注意して見ることとされています。日本では未承認の薬のため、この内容は海外の添付文書に基づきます。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり(ミダゾラムのAUCが本剤の用量に応じて約21〜57%低下)
根拠
米国添付文書 PYRUKYND(mitapivat)tablets, for oral use(Agios Pharmaceuticals, Inc.、DailyMed掲載版、Revised: 12/2025、Initial U.S. Approval: 2022) §7.2に、本剤はCYP3Aを誘導し、感受性の高いCYP3A基質(ホルモン避妊薬を含む)の全身濃度を下げるため、治療域の狭い基質では効果の低下をモニターすることと記載されている。§12.3のヒトデータ: ミダゾラムのAUCinf・Cmaxが、本剤5mg 1日2回併用で21%・19%低下、20mg 1日2回で43%・39%低下、50mg 1日2回で57%・52%低下。日本の添付文書の記載ではなく海外添文に基づく。
- 最終確認日
- 2026-11-03
研究の条件
ミダゾラム併用: 本剤5mg 1日2回でミダゾラムAUCinf 21%・Cmax 19%低下、20mg 1日2回で43%・39%低下、50mg 1日2回で57%・52%低下(米国添文§12.3)