ミトピバット × セントジョーンズワート ヒトでの直接データなし・機序からの注意
要約
セントジョーンズワート(西洋オトギリソウ)そのものとこの薬を一緒に調べたヒトでの試験はありません。ただ、セントジョーンズワートはCYP3A4(肝臓などで薬を分解する酵素の一つ)の働きを強める(誘導する)成分を含むハーブとして知られており、この薬は主にこの酵素で分解されます。そのため、この薬の血液中の濃度が下がり、効き目が弱くなるおそれがあります。実際に、同じ酵素を強く誘導する薬リファンピシンでは、この薬の濃度が大きく下がったことがヒトで確かめられており、海外の添付文書では強いCYP3A誘導薬との併用は避けることとされています。サプリメントとして新しく取り入れる場合は処方医・薬剤師に伝えてください。日本では未承認の薬のため、この内容は海外の添付文書に基づきます。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(本剤とセントジョーンズワートの直接のヒト試験はない。強いCYP3A誘導薬リファンピシン等とのヒト薬物動態データは§12.3にある)
根拠
米国添付文書 PYRUKYND(mitapivat)tablets, for oral use(Agios Pharmaceuticals, Inc.、DailyMed掲載版、Revised: 12/2025、Initial U.S. Approval: 2022)の全文を確認した範囲では「セントジョーンズワート」の名指しはない。一方、§7.1に強いCYP3A誘導薬との併用は避けることとされ、§12.3に強い誘導薬リファンピシンで本剤のAUCが約91〜95%低下したヒトデータがある。本剤の主要な消失経路(CYP3A4代謝、§12.3)に関わる機序であるため、機序からの注意とした。日本の添付文書の記載ではない。
- 最終確認日
- 2026-11-02