ボラシデニブ × CYP1A2誘導剤(フェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン等) 注意(添付文書)
要約
薬を分解する酵素CYP1A2(薬を体の中で処理する仕組みの一つ)の働きを強める薬(CYP1A2誘導剤。例としてフェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピンなど)とボラニゴ(ボラシデニブ)を一緒に使うと、ボラシデニブの血中濃度(血液中の薬の量)が下がり、効き目が弱くなるおそれがあります。これは実際に人に飲んでもらって測ったものではなく、コンピュータによる予測計算(PBPKシミュレーション)で、フェニトインやリファンピシンと一緒に使った場合にボラシデニブの曝露量(体の中に入る薬の量の目安)が下がる可能性が示唆されたものです(添付文書に下がり方の数値は示されていません)。添付文書では、CYP1A2誘導作用のない薬剤への代替を考慮することとされています。ほかの薬を使っている場合は伝えてください。 自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし
根拠
現行の日本の電子添文(ボラニゴ錠10mg・40mg、2026年4月改訂第3版、日本セルヴィエ。KEGG MEDICUS掲載の添付文書情報(JAPIC提供)で全文が確認されている)の§10.2併用注意に「CYP1A2誘導剤」の行があり(例示はフェニトイン、リファンピシン、カルバマゼピン等)[16.7.2参照]、臨床症状・措置方法は「本剤の有効性が減弱されるおそれがあるため、CYP1A2誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること」、機序・危険因子は「これらの薬剤がCYP1A2を誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある」である。§16.7.2のPBPK(生理学的薬物動態)モデルによるシミュレーションでは、フェニトイン(中程度のCYP1A2誘導剤)又はリファンピシン(中程度のCYP1A2誘導剤)との併用時にボラシデニブの曝露量が低下する可能性が示唆された旨の記載のみで、低下率等の数値は示されていない。ヒトでの実測値ではないためhumanEvidenceは「なし」とした。
- 最終確認日
- 2026-11-02
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
§16.7.2 PBPKシミュレーションによる推定(フェニトイン/リファンピシン併用時にボラシデニブの曝露量が低下する可能性が示唆された。添付文書に低下率の数値記載はなく、ヒトでの実測データではない)