ボラシデニブ × CYP1A2阻害剤(シプロフロキサシン等) 注意(添付文書)
要約
ボラニゴ(ボラシデニブ)は、薬を分解する酵素CYP1A2(薬を体の中で処理する仕組みの一つ)で主に分解されます。その酵素の働きを妨げる薬(CYP1A2阻害剤)と一緒に使うと、ボラシデニブの血中濃度(血液中の薬の量)が上がります。実際に人で調べた試験では、中程度の阻害剤であるシプロフロキサシン(抗菌薬)と一緒に使うと、最高血中濃度の目安であるCmaxが約1.3倍、総量の目安であるAUCが約2.5倍になりました。濃度が上がると、副作用が強く出るおそれがあります。添付文書では、こうした薬と一緒に使う場合は、ボラニゴの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の出方に十分注意することになっています。ほかの薬を使っている場合は伝えてください。 自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
ヒトでのデータあり
根拠
現行の日本の電子添文(ボラニゴ錠10mg・40mg、2026年4月改訂第3版、日本セルヴィエ。KEGG MEDICUS掲載の添付文書情報(JAPIC提供)で全文が確認されている)の§10.2併用注意に「CYP1A2阻害剤」の行があり[16.7.1参照]、臨床症状・措置方法は「本剤の副作用が増強されるおそれがあるため、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること」、機序・危険因子は「これらの薬剤がCYP1A2を阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある」である。§16.7.1には、健康成人26例にシプロフロキサシン(中程度のCYP1A2阻害剤)500mgを1日2回14日間経口投与し、本剤20mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対する併用投与時のボラシデニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比がそれぞれ1.29及び2.53であったヒトでの試験結果が示されている(外国人データ)。
- 最終確認日
- 2026-11-02
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
§16 薬物相互作用(ヒトでの試験。シプロフロキサシン併用時にボラシデニブのCmax約1.3倍・AUC約2.5倍)