ボラシデニブ × CYP2C8の基質となる薬剤 注意(添付文書)
要約
ボラニゴ(ボラシデニブ)には、薬を分解する酵素CYP2C8(薬を体の中で処理する仕組みの一つ)の働きを強める作用(誘導作用)があると考えられています。そのため、CYP2C8で分解される薬と一緒に使うと、その薬の血中濃度(血液中の薬の量)が下がり、効き目が弱くなるおそれがあります。この注意は、試験管内での実験(in vitro)などで示された誘導作用に基づくもので、実際に人で一緒に使って濃度を測った確かめられたデータはありません。一緒に使っている薬の効き目が変わったと感じた場合は伝えてください。また、効き目が下がると困る薬については、処方医・薬剤師が代わりの薬や様子を見る方法を検討します。 自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし
根拠
現行の日本の電子添文(ボラニゴ錠10mg・40mg、2026年4月改訂第3版、日本セルヴィエ。KEGG MEDICUS掲載の添付文書情報(JAPIC提供)で全文が確認されている)の§10.2併用注意に「CYP2C8の基質となる薬剤」の行があり、臨床症状・措置方法はこれらの薬剤の有効性が減弱するおそれがある旨、機序・危険因子は本剤のCYP2C8誘導作用によりこれらの薬剤の血中濃度が低下する可能性がある旨である。各行の参照先は§16.7.2であり、同項のPBPK(生理学的薬物動態)モデルによるシミュレーションでは、レパグリニド(CYP2C8基質)との併用時にレパグリニドの曝露量が低下する可能性が示唆されている。ヒトでの併用実測データは添付文書に示されていない。そのためhumanEvidenceは「なし」とした。
- 最終確認日
- 2026-11-02
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
§10序文のCYP2C8誘導作用の記載及び§16.7.2のPBPKシミュレーション(レパグリニドの曝露量が低下する可能性)に基づく注意(ヒトでの併用実測データなし)