フェキソフェナジン塩酸塩・塩酸プソイドエフェドリン配合剤 × グレープフルーツ類 注意(ヒトデータあり)
要約
グレープフルーツジュースと一緒に飲むと、フェキソフェナジンの血中濃度が下がることが、健康な大人での試験で確かめられています。ジュース300mLと一緒に飲んだ試験では、濃度の指標(AUC)が水で飲んだときの約58%になりました。濃度が下がると、アレルギー症状への効き目が弱くなるおそれがあります。これは、グレープフルーツの成分が、腸で薬を取り込む運び屋(トランスポーターと呼ばれるたんぱく質)の働きを邪魔するためと考えられています。オレンジジュースやリンゴジュースでも同じ方向の低下が報告されています。ジュースで飲むのは避け、水で飲みましょう。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせです。とはいえ、ずらす間隔の公式な決まりはないため、迷ったら処方医・薬剤師に相談を。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり(健康成人でのクロスオーバー試験で、グレープフルーツジュース併用によりフェキソフェナジンのAUCが水併用時の約58%(300mL)に低下)
根拠
ディレグラ配合錠(製造販売元: LTLファーマ株式会社)の添付文書、2026年9月改訂・第3版をPMDA電子添文の原文で確認した。用法は1回2錠(フェキソフェナジン塩酸塩60mg/塩酸プソイドエフェドリン120mg)を1日2回、朝及び夕の空腹時に経口投与する。§10.2(併用注意)には〈フェキソフェナジン塩酸塩〉としてエリスロマイシン、水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤、〈塩酸プソイドエフェドリン〉として交感神経系に対し抑制的に作用する降圧剤(メチルドパ、レセルピン等)、交感神経刺激薬、選択的MAO-B阻害剤(セレギリン)が挙げられている。 ただしグレープフルーツ類は§10.2に名指しされていない。ヒトデータは添付文書外の原著研究による: Dresserらの健康成人を対象としたクロスオーバー試験で、グレープフルーツジュース300mLとフェキソフェナジン120mgを併用したとき、AUCとCmaxは水併用時のそれぞれ58%と53%に低下し、1200mLでは36%と33%に低下した(Clin Pharmacol Ther系の報告として系統的レビュー等に収載)。機序は腸管の取り込みトランスポーターOATP1A2の阻害とされる。
- 最終確認日
- 2026-11-02
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
健康成人にフェキソフェナジン120mgを単回投与し、グレープフルーツジュース300mL又は1200mL、水との比較(クロスオーバー試験)
ふだんの量では
試験で使われたのはジュース300mL(コップ約1杯半)から1200mLで、300mLでも低下がみられた。果実そのものを食べた場合のデータは確認できていない。