バルベナジン × CYP2D6阻害剤(パロキセチン、キニジン、ダコミチニブ等) 注意(添付文書)
要約
パロキセチン(うつ・不安の薬)、キニジン(不整脈の薬)、ダコミチニブ(肺がんの薬)など、代謝酵素CYP2D6の働きを強く止める薬と一緒に使うと、バルベナジンの活性代謝物の血中濃度が上がり、副作用が出やすくなるおそれがあると添付文書に書かれています。パロキセチンと一緒に使ったヒトの試験では、活性代謝物の最高血中濃度(Cmax)が約1.4倍、血中濃度の指標(AUC)が約1.9倍になりました。濃度が上がるとQT延長などの副作用のおそれが高まります。併用する場合はこの薬の用量が調節されることがあります。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
あり(パロキセチン併用でのヒト薬物動態試験、外国人データ)
根拠
ジスバルカプセル20mg/40mg(田辺三菱製薬)の添付文書、2026年4月改訂・第7版を原文(PDF)で確認した。§10冒頭に「バルベナジン(未変化体)は主にCYP3Aで代謝され、活性代謝物は主にCYP2D6及びCYP3Aで代謝される。バルベナジンはP-gp(薬を細胞の外へ出すポンプ)を阻害する」とある。用量は通常成人バルベナジンとして1日1回40mg、最大1日1回80mg。§10.2でCYP2D6阻害剤(パロキセチン、キニジン、ダコミチニブ等)が名指しされ、用量調節の注意が示されている。パロキセチン20mg併用時(バルベナジン40mg単回、外国人データ)の幾何平均値の比は活性代謝物Cmax 1.4・AUC 1.9、バルベナジン自体はCmax 0.76・AUC 0.91(§16.7.1(2))。
- 最終確認日
- 2026-11-02
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
健康成人24例にパロキセチン20mg反復投与下でバルベナジン40mgを単回投与(添付文書§16.7.1)