バルベナジン × グレープフルーツ類 ヒトでの直接データなし・機序からの注意
要約
グレープフルーツ類が止める代謝酵素CYP3Aは、バルベナジンの主要な代謝経路です。そのため、グレープフルーツ類を多くとると、この薬とその活性代謝物(体の中で効く形に変わったもの)の血中濃度が上がり、眠気やQT延長などの副作用が出やすくなるおそれがあります。実際にグレープフルーツと一緒に飲んで調べたヒトの試験はありませんが、同じCYP3Aを止める薬(ケトコナゾール)では血中濃度の指標(AUC)が約2.1倍になったことが添付文書に示されています。多量のグレープフルーツジュースを習慣的に飲む場合は、処方医・薬剤師に伝えましょう。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(グレープフルーツとの直接試験なし。CYP3A阻害薬ケトコナゾールでのヒトデータはある)
根拠
ジスバルカプセル20mg/40mg(田辺三菱製薬)の添付文書、2026年4月改訂・第7版を原文(PDF)で確認した。§10冒頭に「バルベナジン(未変化体)は主にCYP3Aで代謝され、活性代謝物は主にCYP2D6及びCYP3Aで代謝される。バルベナジンはP-gp(薬を細胞の外へ出すポンプ)を阻害する」とある。用量は通常成人バルベナジンとして1日1回40mg、最大1日1回80mg。§10冒頭・§16.4.2でバルベナジンは主にCYP3Aで代謝されるとされ、CYP3Aは主要な消失経路に当たるため機序バッジとした。グレープフルーツ自体の名指し・直接試験は添付文書にない。ケトコナゾール併用時の数値は§16.7.1(1)。
- 最終確認日
- 2026-11-02
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認