ラゼルチニブ × BCRPの基質となる薬剤(メトトレキサート、シンバスタチン、ロスバスタチン等) 注意(添付文書)
要約
本剤は、BCRP(薬を細胞の外へ運び出す運び屋のたんぱく質)の働きを邪魔します。そのため、BCRPで運ばれる薬(メトトレキサート、シンバスタチン、ロスバスタチンなど)と一緒に使うと、それらの薬の血中濃度(血液中の薬の量)が上がり、副作用が強く出るおそれがあります。実際にロスバスタチンでは、海外の試験で本剤と一緒に使ったときに血中濃度の目安が約2倍になったと報告されています(健康な成人での試験です)。一緒に使う場合は、相手の薬の副作用に注意が必要な組み合わせです。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし
根拠
ラズクルーズ錠80mg・240mg(ヤンセンファーマ)の添付文書、2026年3月改訂・第2版を原文で確認した。§10.2にBCRPの基質となる薬剤(メトトレキサート、シンバスタチン、ロスバスタチン等)が名指しされ、これらの薬剤の副作用が増強されるおそれがあるので、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること、本剤のBCRP阻害作用によりこれらの薬剤の血中濃度が増加する可能性があるとされている。§16.7.5では、BCRP基質のロスバスタチン10mg単回投与時、本剤併用でロスバスタチンのCmaxが約2.2倍、AUCが約2.0倍になった(健康成人19例、外国人データ)。なおロスバスタチンについては個別のレコード(id12454)が既にあるため、本レコードは基質群全体のレコードとして作成した。§10.1の設定はない。
- 最終確認日
- 2026-11-02