アカンプロサートカルシウム × アルコール(お酒全般) 注意(添付文書)
要約
これは毒性のある飲み合わせの話ではなく、この薬の目的そのものの話です。本剤は断酒(お酒をやめること)の維持を助ける薬で、添付文書では「断酒の意志がある患者にのみ使用すること」とされています。飲酒すると断酒の取り組み自体が崩れてしまうため、治療中はお酒を飲まないことが前提です。また本剤は離脱症状(お酒をやめた直後の震えなどの症状)を治す薬ではありません。飲酒してしまった場合も、自己判断で中止・変更せず、処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(薬物動態の相互作用試験ではない。添付文書の効能・注意の記載に基づく)
根拠
レグテクト錠333mg(日本新薬)の添付文書、2020年8月改訂・第1版を原文で確認した。用法は通常、成人にはアカンプロサートカルシウムとして666mgを1日3回食後に経口投与。添付文書に§10(相互作用)の設定自体がない。§7.1に「本剤の吸収は食事の影響を受けやすく、有効性及び安全性は食後投与により確認されているため、食後に服用するよう指導すること。空腹時に投与すると、食後投与と比較して血中濃度が上昇するおそれがある」とあり、§16.4に本剤は生体内で代謝を受けず未変化体として排泄されること、ヒト肝ミクロソーム等の試験でCYP(薬を代謝する酵素)の阻害も誘導も示さなかったことが記載されている。§4(効能又は効果)はアルコール依存症患者における断酒維持の補助、§5.3に「断酒の意志がある患者にのみ使用すること」、§5.4に「本剤は離脱症状の治療剤ではない」と記載されている。アルコールとの薬物動態学的な相互作用(血液中の濃度が変わる飲み合わせ)の記載は添付文書にない。
- 最終確認日
- 2026-11-02