ニンテダニブ × セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ) 注意(添付文書)
要約
セントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ、西洋オトギリソウとも呼ばれるハーブのサプリメント)は、薬を排出する運び屋たんぱくP-糖蛋白を増やす働きがあり、本剤の血液中の量が減って効き目が弱まる可能性があります。同じ働きの薬リファンピシンでは、本剤の量が約半分に下がりました(量が下がると、肺の線維化を抑える効き目が弱まるおそれがあります)。サプリメントを使っている人は処方医・薬剤師に伝えましょう。服用時間をずらすことで対処できる飲み合わせではありません。自己判断で中止・変更せず、気になったら処方医・薬剤師に相談を。処方には、添付文書には書かれていない、その人の状態に合わせた理由があることも多いです。
ヒトでのエビデンス
なし(セントジョーンズワート自体の直接データなし。同じ行のリファンピシンについてはヒトデータあり)
根拠
オフェブカプセル100mg・150mg(日本ベーリンガーインゲルハイム)の添付文書、2026年5月改訂・第8版をメーカー公表の現行添付文書原文で確認した。用法は通常、成人にはニンテダニブとして1回150mgを1日2回、朝・夕食後に経口投与。§10冒頭に「本剤はP-糖蛋白(P-gp、薬を細胞の外へ排出する運び屋たんぱく)の基質である」とあり、§10.2(併用注意)はP-糖蛋白阻害剤とP-糖蛋白誘導剤の2行。本剤の主な代謝はエステラーゼ(酵素の一種)による加水分解である(§16.4)。§10.2のP-糖蛋白誘導剤の行に「リファンピシン、カルバマゼピン、フェニトイン、セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品等」と名指しされ、「P-糖蛋白誘導剤との併用により本剤の作用が減弱する可能性がある。P-糖蛋白誘導作用のない又は少ない薬剤の選択を検討すること」と記載されている。§16.7.2にリファンピシン併用で本剤のAUCが約50%、Cmaxが約60%まで減少したことが記載されている。
- 最終確認日
- 2026-11-02
- 確認方法
- AIによる検証のうえ薬剤師が一括承認
研究の条件
健康成人26例、リファンピシン600mgを1日1回7日間反復投与後、本剤150mg単回投与でAUC0-∞が50.1%、Cmaxが59.8%まで低下(外国人データ、§16.7.2)